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「移動オフィス実証実験」研究計画書
- 2020/5/17
- 移動オフィス実証実験
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I.研究動機・背景
1.健康増進法の一部を改正する法律の施行
昨今では大きな声で申し上げられなくなったが、私はかなり重度の愛煙家であり、従来は仕事を喫茶店などで実施してきた。
フリーランスになってからの10年、この試みは上手く運んでいた。近隣各所の喫茶店ではすっかり顔なじみになり、頼んでもいないのにアイスティーが出てくる店も多くなっていた。
そんな私の生活を一変させたのが、下記の法律である。
健康増進法の一部を改正する法律(厚生労働省,平成30年法律第78号)
上記ページによれば、当法律の要旨は以下のとおりである。
- 「望まない受動喫煙」をなくす
- 受動喫煙による健康影響が大きい子ども、患者等に特に配慮
- 施設の類型・場所ごとに対策を実施
断っておくが、私はこの法律の目指す世界観に賛成である。
しかし同時に、「では、私はどこで仕事をすれば良いのだ」という命題が発生した。
2.新型コロナウィルスに伴う作業空間の喪失
上記と時を同じくして、新型コロナウィルスが大変大きな社会課題となり、その蔓延を防ぐ目的で公共スペースの利用が相次いで禁止されるようになった。
私の仕事場である喫茶店も例に漏れず、2020年3月の中旬にはほぼ全ての喫茶店が自主休業、またはテイクアウトのみの対応となった。
4月1日を待たずして、仕事場を確保する必要性に迫られたことになる。
というわけで、以下の対策を検討した上で、車をオフィスとして利用するという方針に至った。なお、選択肢に「私が禁煙する」は含まれない。
- 新たに仕事場を借りる(費用面、利便性の観点から却下)
- 自宅で仕事を行う(自堕落になるのが目に見えているため却下)
- 車で仕事を行う(現状のライフスタイルから考えて合理的!)
II.研究目的
当研究は、以下のことを目的に実施する。
1.車オフィス化の要件の実証と策定
車はオフィス用務として作成されたプロダクトではないため、オフィスとして利用するにあたっては、相応の対策を講じることが必須となる。その要件について実証的に研究を行うことにより、オフィス化に必要な要件を確定させることを目的とする。
2.車オフィス化の課題発見と対応策検討
車をオフィス化することに伴い発生する課題については、有用な先行研究が存在しないが、実現に伴い多くの課題が発生するであろうことは容易に想像がつく。本研究では、実施の中でそれを明らかにするとともに、発生した課題に対する有効な対抗策を検討する。
III.研究意義
本研究は、現代社会に対し以下の提案を掲げるものであり、その意義は大きい。
- 望まぬ受動喫煙を大幅に低減しつつ、喫煙者の権利を奪わないライフスタイル
- オフィスや喫茶店など場所に依存せず、オンデマンドな業務を実現するワークスタイル
- 衣食住に加え“モビリティ”までを兼ねそろえたオフィスを構築することにより、「仕事もするが、余暇を犠牲にしない」スタイル
IV.研究方法
現段階においては、以下の研究を予定している。
1.自己所有車を利用した実証的な研究
- 研究においては、当方が保持する自家用車(
日産セレナC24後期型)を利用する。
→2020/11/20 一部改定 : セレナは日産キャラバン(E25)に変更されました - 研究完了まで、原則として全業務を車内にて実施する。
ただし、任意の空間における活動を前提とする業務を除く。 - 研究完了まで、原則として全移動を車にて実施する。
2.顕在化した課題に対する対応策の随時実施
- オフィス利用にあたり想定される課題については事前に対策を講じる。
- 利用にあたり顕在化した課題についても、事後策を検討し実施、効果を検証する。
3.ICT/IoTの積極的な活用
- 対策および効果検証にあたっては、積極的にICT/IoTの活用を行う。
- 必要に応じ、新たなICTサービスの構築、IoT機器の製作も行う。
- また、効果測定のためのデータロギングも積極的に実施する。
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